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Public Draft: 依拠(Reliance)を定理とする再設計版を公開しています。

PCE 3.0

Praxis Continuation Engine

AI は候補を無限に作れるようになりました。 希少になったのは、次のアクターが再検証なしに積み上げてよいものを知ることです。 PCE 3.0 は、昇格を統治することで、生成を恐れなく解き放つためのモデルです。

AI は、コード、Issue、PR、ドキュメント、判断、記憶を高速に作れるようになりました。生成はほぼ無料になり、候補は溢れています。

一方で、仕事は一人のアクターでは終わりません。次の開発者、次の AI、次の CI、明日の自分が、今日の成果の上に作業を積み上げます。そして後続アクターは、先行するすべてを再検証できません。

つまり後続は、必ず何かに Reliance(依拠) します。再検証なしに、前提として使うということです。

PCE 3.0 が問うのは一つです。

次のアクターは、これに依拠してよいか。

依拠してよいものを Canonical State(正規状態)と呼び、候補をそこへ昇格させてよいと言える根拠を Warrant(進行根拠)と呼びます。

Rough Candidates(豊富・ほぼ無料)
-> compare / warrant(昇格の統治)
-> Canonical State(依拠してよいもの)
-> Stronger Next Work(後続が複利で強くなる)

PCE 3.0 の体系は、一つの公理から導かれます。

検証地平(Verification Horizon): 仕事は、いかなる単独アクターの検証地平をも越えて継続する。後続アクターは、先行するすべてを再検証できない。

この公理から、定理が導かれます。

依拠の定理: 継続する仕事には、再検証なしの依拠が不可避に発生する。だから、何に依拠してよいかを統治する機構が必要になる。

Contract(契約)、Warrant(進行根拠)、Projection(投影)は、この定理に答えるための機構です。

なぜ「門」ではなく「解放」なのか

Section titled “なぜ「門」ではなく「解放」なのか”

昇格の統治は、AI を縛るためのものではありません。

git はコードの書き方を何も教えませんでしたが、開発を爆発させました。実験を安全にし、統合だけを門で守ったからです。同じように、昇格境界が信頼できるからこそ、生成を野放しにできます。候補は何個でも、どれだけ粗くても構いません。正規状態に入る瞬間だけが統治されていればよいからです。

  • Fearless Generation: 候補は無料である。失敗する候補も比較の材料になる。
  • Governed Promotion: 正規状態を変えるには進行根拠が要る。
  • Compounding Continuation: 採用理由も不採用理由も投影として残り、次の仕事の候補が最初から良くなる。

次の失敗は、すべて 依拠の失敗 として読めます。

  • AI が補完した仕様が、いつの間にか実装前提になる(根拠なき依拠の混入)。
  • テストは通ったが、契約外の変更が混ざる(依拠してよい範囲の逸脱)。
  • 人間が見たことが、リスクを引き受けたことにされる(依拠の種類の取り違え)。
  • Slack や Issue の一言が、いつの間にか正式判断になる(根拠なき昇格)。
  • AI の要約が、将来のメモリとして残ってしまう(依拠連鎖の汚染)。
  • 承認が古い対象に紐づいたまま統合される(失効した根拠への依拠)。

PCE 3.0 は、これらを「AI の性能不足」としてではなく、依拠の統治の問題として扱います。

最初に覚える語は三つで十分です。

意味
Candidate(候補)AI、人間、CI、ツールが出した、まだ依拠してはいけない素材
Warrant(進行根拠)その候補に依拠してよいと言える根拠の束
Canonical State(正規状態)後続アクターが再検証なしに依拠してよい状態

この三語を PCE の正式語彙へ展開すると、Core Model になります。

State
-> Transition
-> Contract
-> Warrant
-> Projection
-> State

この循環を満たす遷移が Responsible Continuation(責任ある継続)です。

PCE in 5 minutes

「次のアクターは、これに依拠してよいか」という一つの問いから、PCE の最小形を掴みます。

One Issue through PCE

GitHub Issue から AI 実装、PR、merge までを一つの例で見ます。

One Memory through PCE

一つの記憶が昇格し、依拠され、無効化されるまでの一生を追います。

マルチエージェントとの違いを知りたい

Section titled “マルチエージェントとの違いを知りたい”

Multi-Actor Continuation

PCE が複数 AI の分業ではなく、複数アクターによる継続制御であることを説明します。

Spec / Core Model

公理、依拠の定理、State、Transition、Contract、Warrant、Projection の正規定義を確認します。

PCE 3.0 は Praxis Continuation Engine です。

正式には、PCE 3.0 とは、検証地平を越えて継続する仕事に不可避に生じる依拠を統治し、候補から正規状態への昇格を Responsible Continuation(責任ある継続)として成立させることで、生成を解放し、仕事を複利的に良くする体系 です。

そして PCE 3.0 の倫理は一文で言えます。

あなたは、後続アクターが正当に依拠するものに責任を負う。

最初からこの定義を覚える必要はありません。まずは、AI の出力は候補である。依拠してよいものだけを、根拠を揃えて正規状態へ昇格させる。 これだけを押さえれば十分です。

  1. PCE in 5 minutes
  2. One Issue through PCE
  3. One Memory through PCE
  4. Multi-Actor Continuation
  5. AI Instructions as Transition Contracts
  6. Core Model
  7. Glossary